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自販連がOSS申請を行うことができる法的根拠

2016/07/15


他人の依頼を受けて、報酬を得て官公署に提出する書類(電磁的記録を含む)を作成する行為は法律により行政書士の独占業務とされております。

  • 行政書士法 第1条の2 1項

    行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。

上記により、他人の依頼を受けて、報酬を得て官公署に提出する書類(電磁的記録を含む)を作成する行為は行政書士の独占業務となります。しかし、下記19条にはこれに対する例外規定も定められております(※下記黄色の部分)。

  • 行政書士法 第19条 1項

    行政書士又は行政書士法人でない者は、業として第一条の二に規定する業務を行うことができない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験又は能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は、この限りでない。

この例外規定の中の総務省令で定める手続および総務省令で定める者については、行政書士法施行規則により下記のように定められております。

  • 行政書士法施行規則 第20条

    法第十九条第一項 ただし書に規定する総務省令で定める手続は、道路運送車両法 (昭和二十六年法律第百八十五号)第四条 に規定する自動車であつて、同条 に規定する登録を受けたことがなく、かつ、同法第七十五条第一項 の規定によりその型式について指定を受けたものについて、次に掲げる申請を同時に行う場合における当該申請(自動車の保管場所の確保等に関する法律 (昭和三十七年法律第百四十五号)附則第二項 の規定により同法第四条 の規定が適用されない場合にあつては、第二号に掲げる申請)の手続(第一号に掲げる申請の手続にあつては、当該手続のうち自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則 (平成三年国家公安委員会規則第一号)第二条第二項 の規定による同規則第一条第一項 の申請書に記載すべき事項の入力に係る部分に限る。)とする。
    一  自動車の保管場所の確保等に関する法律第四条第一項 ただし書に規定する申請
    二  行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律 (平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項 の規定により同項 に規定する電子情報処理組織を使用して行う道路運送車両法第七条第一項 に規定する新規登録及び同法第五十九条第一項 に規定する新規検査の申請
    2  法第十九条第一項 ただし書に規定する総務省令で定める者は、社団法人日本自動車販売協会連合会とする。

以上のことから、登録自動車(型式について指定を受けたもの)の新規登録・新規検査手続きおよびそれらと同時にする車庫証明手続きをOSSにて申請を行うことは、適法に自販連((一社)日本自動車販売協会連合会)が行うことができることが理解できます。

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改正

行政書士法施行規則第20条が下記のように改正されました。

  • 行政書士法施行規則 第20条

    法第十九条第一項ただし書に規定する総務省令で定める手続は、次の各号に定める手続とする。
    一 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第四条に規定する自動車であつて、同条に規定する登録を受けたことがなく、かつ、同法第七十五条第一項の規定によりその型式について指定を受けたものについて、次に掲げる申請を同時に行う場合における当該申請(自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)附則第二項の規定により同法第四条の規定が適用されない場合にあつては、ロに掲げる申請)の手続(イに掲げる申請の手続にあつては、当該手続のうち自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則(平成三年国家公安委員会規則第一号)第二条第二項の規定による同規則第一条第一項の申請書に記載すべき事項の入力に係る部分に限る。)
    イ 自動車の保管場所の確保等に関する法律第四条第一項ただし書に規定する申請
    ロ 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行う道路運送車両法第七条第一項に規定する新規登録及び同法第五十九条第一項に規定する新規検査の申請
    二 道路運送車両法第十三条第一項に規定する登録自動車であつて、同法第九十四条の五第一項の規定により保安基準に適合する旨を自動車検査員が証明したものについて、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行う道路運送車両法第六十二条第一項に規定する継続検査の申請の手続
    2 法第十九条第一項ただし書に規定する総務省令で定める者は、次の各号に定める者とする。
    一 前項第一号の手続については一般社団法人日本自動車販売協会連合会
    二 前項第二号の手続については一般社団法人日本自動車販売協会連合会及び一般社団法人日本自動車整備振興会連合会

主な改正内容は、上記黄色の部分となります。要は規制緩和が行われ、OSS申請をできる者と対象手続きの範囲が拡大されたということです。

行政書士以外にOSS申請を行うことができる者と対象手続き

行政書士以外にOSS申請を行うことができる者 対象手続き
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • 登録自動車(登録を受けたことがなく、かつ、型式について指定を受けたもの)の新規登録・新規検査手続きおよびそれらと同時にする車庫証明手続き
  • 登録自動車の継続検査
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さらなる改正(令和元年5月7日)

  • 行政書士法施行規則 第20条

    法第十九条第一項ただし書に規定する総務省令で定める手続は、次の各号に定める手続とする。
    一 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第四条に規定する自動車であつて、同条に規定する登録を受けたことがなく、かつ、同法第七十五条第一項の規定によりその型式について指定を受けたものについて、次に掲げる申請を同時に行う場合における当該申請(自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)附則第二項の規定により同法第四条の規定が適用されない場合にあつては、ロに掲げる申請)の手続(イに掲げる申請の手続にあつては、当該手続のうち自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則(平成三年国家公安委員会規則第一号)第二条第二項の規定による同規則第一条第一項の申請書に記載すべき事項の入力に係る部分に限る。)
    イ 自動車の保管場所の確保等に関する法律第四条第一項ただし書に規定する申請
    ロ 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行う道路運送車両法第七条第一項に規定する新規登録及び同法第五十九条第一項に規定する新規検査の申請
    二 道路運送車両法第十三条第一項に規定する登録自動車(次項において単に「登録自動車」という。)又は同法第五十九条第一項に規定する検査対象軽自動車(次項において単に「検査対象軽自動車」という。)であつて、同法第九十四条の五第一項の規定により保安基準に適合する旨を自動車検査員が証明したものについて、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行う道路運送車両法第六十二条第一項に規定する継続検査の申請の手続
    2 法第十九条第一項ただし書に規定する総務省令で定める者は、次の各号に掲げる手続の区分に応じ、当該各号に定める者とする。
    一 前項第一号の手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会
    二 前項第二号の手続 次のイ又はロに掲げる手続の区分に応じ、当該イ又はロに定める者
    イ 登録自動車に係る手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会及び一般社団法人日本自動車整備振興会連合会
    ロ 検査対象軽自動車に係る手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会及び一般社団法人全国軽自動車協会連合会

今回の改正内容は、上記黄色の部分となります。これを踏まえると、行政書士以外にOSS申請を行うことができる者と対象手続きは下表のようになります。

行政書士以外にOSS申請を行うことができる者と対象手続き

行政書士以外にOSS申請を行うことができる者 対象手続き
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • 登録自動車(登録を受けたことがなく、かつ、型式について指定を受けたもの)の新規登録・新規検査手続きおよびそれらと同時にする車庫証明手続き
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • (一社)日本自動車整備振興会連合会
  • 登録自動車の継続検査
  • 軽自動車の継続検査
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さらなる改正(令和6年7月1日施行)

  • 行政書士法施行規則 第20条

    法第十九条第一項ただし書に規定する総務省令で定める手続は、次の各号に定める手続とする。
    一 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第四条に規定する自動車であつて、同条に規定する登録を受けたことがなく、かつ、同法第七十五条第一項の規定によりその型式について指定を受けたものについて、次に掲げる申請を同時に行う場合における当該申請(自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)附則第二項の規定により同法第四条の規定が適用されない場合にあつては、ロに掲げる申請)の手続(イに掲げる申請の手続にあつては、当該手続のうち自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則(平成三年国家公安委員会規則第一号)第二条第二項の規定による同規則第一条第一項の申請書に記載すべき事項の入力に係る部分に限る。)
    イ 自動車の保管場所の確保等に関する法律第四条第一項ただし書に規定する申請
    ロ 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第六条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織(以下この項において単に「電子情報処理組織」という。)を使用して行う道路運送車両法第七条第一項に規定する新規登録及び同法第五十九条第一項に規定する新規検査の申請
    一の二 道路運送車両法第五十九条第一項に規定する検査対象軽自動車(以下この項及び次項において単に「検査対象軽自動車」という。)であつて、同法第六十条第一項の規定による車両番号の指定を受けたことがなく、かつ、同法第七十五条第一項の規定によりその型式について指定を受けたものについて、電子情報処理組織を使用して行う同法第五十九条第一項に規定する新規検査の申請の手続
    二 道路運送車両法第十三条第一項に規定する登録自動車(次項において単に「登録自動車」という。)又は検査対象軽自動車であつて、同法第九十四条の五第一項の規定により保安基準に適合する旨を自動車検査員が証明したものについて、電子情報処理組織を使用して行う同法第六十二条第一項に規定する継続検査の申請の手続
    2 法第十九条第一項ただし書に規定する総務省令で定める者は、次の各号に掲げる手続の区分に応じ、当該各号に定める者とする。
    一 前項第一号の手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会
    一の二 前項第一号の二の手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会及び一般社団法人全国軽自動車協会連合会
    二 前項第二号の手続 次のイ又はロに掲げる手続の区分に応じ、当該イ又はロに定める者
    イ 登録自動車に係る手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会及び一般社団法人日本自動車整備振興会連合会
    ロ 検査対象軽自動車に係る手続 一般社団法人日本自動車販売協会連合会、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会及び一般社団法人全国軽自動車協会連合会

今回の改正内容は、上記黄色の部分となります。これを踏まえると、行政書士以外にOSS申請を行うことができる者と対象手続きは下表のようになります。

行政書士以外にOSS申請を行うことができる者と対象手続き

行政書士以外にOSS申請を行うことができる者 対象手続き
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • 登録自動車(登録を受けたことがなく、かつ、型式について指定を受けたもの)の新規登録・新規検査手続きおよびそれらと同時にする車庫証明手続き
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • (一社)日本自動車整備振興会連合会
  • 登録自動車の継続検査
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • (一社)日本自動車整備振興会連合会
  • (一社)全国軽自動車協会連合会
  • 軽自動車の継続検査
  • (一社)日本自動車販売協会連合会
  • (一社)全国軽自動車協会連合会
  • 軽自動車(車両番号の指定を受けたことがなく、かつ、型式について指定を受けたもの)の新規検査

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