自動車の所有者が病気や事故などで死亡した場合、その車が高価であれスクラップ寸前であれ、法律上、死亡と同時に自動車は相続人全員の共有財産となり、相続人は遺産相続の手続き(「移転登録」)をしなければなりません。
所有者の死亡を機に廃車にしたり、他人に譲ったり、中古車販売店に買い取ってもらう場合なども、まず先に相続による移転登録をした後でないとその後の手続きはできません。
相続による名義変更手続きに必要な書類など
登録自動車の相続手続きに必要な書類は、相続人が一人か複数人かによって変わってきます。以下のようなケースがあります。 相続に関する必要書類
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死亡した所有者の、車検証の住所と戸籍謄本等の本籍地が異なる場合
1.相続人が一人の場合
- 被相続人の戸(除)籍謄本 ・・・・・ 被相続人(死亡者)の死亡および相続人が確認できるもの。※被相続人の戸(除)籍謄本に相続権利者が載っていない場合は、被相続人の原戸籍謄本が必要。
- 相続人の印鑑証明書 ・・・・・ 発行後3ヶ月以内もの。
- 相続人の委任状 ・・・・・ 代理人が申請する場合は、相続人の実印を押した委任状を準備する。相続人本人が申請する場合は不要。(ただし、実印を持参する。)
- 相続人の実印 ・・・・・ 相続人本人が申請する場合。
- 自動車保管場所証明書 ・・・・・ 発行後概ね1ヶ月以内のもの。使用の本拠の位置が変わらない場合は不要。
- 自動車検査証 ・・・・・ 有効期限のあるもの。
- 申請書(OCRシート第1号様式)
- 手数料納付書 ・・・・・ 500円の自動車検査登録印紙を貼付。
※新所有者と新使用者が異なる場合は新使用者の書類も必要です。
2.複数の相続人の中の一人が相続する場合(単独相続による移転登録)
- 被相続人の戸(除)籍謄本 ・・・・・ 被相続人(死亡者)の死亡および相続人全員が確認できるもの。※被相続人の戸(除)籍謄本に相続権利者全員が載っていない場合は、被相続人の原戸籍謄本が必要。
- 遺産分割協議書 記入例
- 単独相続する人の印鑑証明書 ・・・・・ 発行後3ヶ月以内もの。
- 単独相続する人の委任状 ・・・・・ 代理人が申請する場合は、単独相続する人の実印を押した委任状を準備する。自動車を単独相続する本人が申請する場合は不要。(ただし、実印を持参する。)
- 実印 ・・・・・ 自動車を単独相続する本人が申請する場合。
- 自動車保管場所証明書 ・・・・・ 発行後概ね1ヶ月以内のもの。使用の本拠の位置が変わらない場合は不要。
- 自動車検査証 ・・・・・ 有効期限のあるもの。
- 申請書(OCRシート第1号様式)
- 手数料納付書 ・・・・・ 500円の自動車検査登録印紙を貼付。
※新所有者と新使用者が異なる場合は、新使用者の書類も必要です。また、相続人の中に未成年者がいる場合は別途必要になる書類がございます。
備考
- ほかの管轄の運輸支局・検査登録事務所から転入した場合、ナンバープレートが変更となりますので、申請時に自動車を富山運輸支局に持ち込まなければなりません。
- 被相続人の除籍謄本(戸籍謄本)に相続人全員の記載がない場合は、被相続人の改正原戸籍謄本が必要です。婚姻により除籍された者(相続人である子)の戸籍謄本ではNGです。
また、被相続人が生まれた時点の戸籍(被相続人の親の戸籍)は不要です。
- 相続人である子が亡くなっている場合は、代襲相続のケースもあります。
- 富山運輸支局での名義変更手続きのほか、自動車税センターでの税の申告およびナンバープレートの返納・受領(※ナンバープレートが変更となる場合)手続きが必要です。
- 自動車の相続手続きに法定相続情報証明制度が利用できます。
※その他ご不明な点は自動車登録手続きヘルプデスク(富山運輸支局HP)へお問い合わせください。
軽自動車の場合
相続により自動車を取得した場合、自動車取得税はかかりません。
相続により自動車を取得した場合、自動車取得税はかかりません。なお、相続人以外の第三者が自動車を取得した場合は、通常通り、自動車取得税がかかります(課税車両のみ)。
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